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多彩な学び

産業経済学科

Industrial Economics

教育の特徴

調査・分析・実証を重視した
実践的な経済理論と情報リテラシーを備えた
ビジネスエキスパートへ

産業経済学科では、産業界において経済理論をどのように活かすかを考察するための調査・分析・実証を重視した、実践的な経済学を学びます。
学内外での実習やフィールドワークも多く、コンピュータによる情報分析やデータベース構築といったスキルも習得します。
これらの実践力や情報リテラシーは企業や組織が求めるものであり、本学科では、今後の産業界を活性化しうる、経済理論を備えたビジネスエキスパートを育成しています。
なお、産業経済学科では、プログラム制という、より選択の自由度の高いカリキュラムを適用しています。本カリキュラムでは、「起業家育成プログラム」と「地域イノベーションプログラム」という二つのプログラムを中心に専門性の高い教育を提供します。

4年間の流れ

産業経済学科の4年間の流れ

専門教育科目カリキュラム

必修科目 選択科目

産業経済学科:専門教育科目カリキュラム

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主な授業の紹介

ミクロ経済学

ミクロ経済学は、経済学部で勉強する様々な科目の中で最も大事なもののひとつです。その理由は、我々一人一人の行動を理解することを目指しているからです。皆さんもコンビニで何かを買ったり、あるいはアルバイトしたりすることがあるでしょう。この時、商品の値段やアルバイトの時給が変わると、それに応じて皆さんの行動が変わります。そして、多くの人の行動が変わると世の中が変わります。つまり、我々一人一人の行動を理解することで世の中が理解できます。

マクロ経済学

マクロ経済学は、経済成長、景気循環、インフレーション、失業などの経済全体をとらえた変数(集計変数)を分析する学問です。ミクロ経済学で学んだような、個々の消費者や生産者の行動の結果、経済全体がどのような動きをするのかを分析し、望ましい制度設計や、金融・財政政策についても研究します。この授業で学んだ後には、例えば、人口減少が経済成長に与える影響や、景気浮揚策としての減税の効果などといった現実の経済問題について、理論とデータに基づいて考えることができるようになります。

ゲーム理論

ゲーム理論とは、互いに利害を及ぼし合う場面に直面した人々の合理的意思決定問題を探究する理論です。この理論は、20世紀始めにチェスやポーカーのような室内ゲームを数理的に分析することから始まりました。1944年に古典的名著「ゲームの理論と経済行動」が出版されてからは、経済活動も分析対象とするようになり、今日では多くの経済問題がゲームの理論によって研究されています。
ゲーム理論の体系は、大別すると個人の合理的意思決定を問題とする非協力ゲームの理論と、集団としての合理的な契約のあり方を問題とする協力ゲームの理論に分けられます。非協力ゲームおよび協力ゲームの理論を解説します。

企業意思決定論

経済学の知見に基づいて、現実の経済環境に身を置いたとき、企業経営者が如何に企業戦略を立てるべきかという問題を学習する。経済学はともすれば、理論に重きを置きがちであるので、現実の社会で、特に企業の経営にあたって、いかにこれまで学んだ知識を活用するかにあたって、今一つピンと来ないという思いがあるかもしれない。この講義では、その様な思いに答えたいと思う。 方法論としては、ミクロ経済学、産業組織論、ゲーム理論をもとにするが、この講義では以上の経済学の講義に見られた数学的な要素は、ほとんど見られない。簡単に言えば、この講義は、上のような経済学で学んだ知識を、いかに現実の企業運営で用いるかという応用の場である。

地域政策論

地域政策を理解するために、地域システムの変化のメカニズムについて学習します。地域システムの変化を考える際には、人口の移動を引き起こす要因や産業立地論の考え方を学ぶ必要があります。また、「都市ってなに?地方ってなに?」といった基本的な概念についての理解も重要です。
本講義では、これらの地域システムの変化を引き起こす重要な理論や概念について、日本国内や海外の実例と照らし合わせながら学んでいきます。また、講義の後半では、2012年にリオデジャネイロで開催された、「国連持続可能な開発会議」で初めて提案された、所得(GDP)のみでは測れない新たな豊かさの価値指標について紹介します。

社会調査論

社会調査はマスターすると便利で強力なツールとなりますが、使い方を間違えると間違った結論にたどり着いたり、あるいは意図的に間違った使い方をして世論を誘導したりすることも可能な諸刃の剣です。本講義では実際に社会調査が間違って使用された例をQ&A形式で多数紹介し、説明していきます。また、少し複雑なグラフからその意味をいち早く理解し、批判的に考察する訓練も行います。講義形式ではありますが主体的に考えるトレーニングを毎回、数多くこなすことで、実社会でマーケティング戦略を立案したり、その結果を解釈したりするときのデータに対する洞察力と企画能力の向上を目指します。

地域分析論

地域イノベーションプログラムでは、事実やデータにもとづいて、企業の戦略や地域の政策を考察、提案できる能力の養成をその目標のひとつとしています。『地域分析論A・B』では、そのために必要となる種々のデータ解析手法を解説します。
『地域分析論A』では、はじめに、確率論や統計学の基礎的な内容を復習し、その後、計量経済学の解説を行っていきます。そして、これらを踏まえ、近年注目されている統計的因果推論による戦略や政策の効果測定、及び評価について紹介したいと考えています。また、『地域分析論B』では、データマイニング手法や深層学習(ディープラーニング)を中心に議論する予定です。

情報と産業

卒業後、就職し結婚・出産・育児・教育といったさまざまな節目のなかで自らの決断をくださなければならない。最初の決断が就職である。今後の日本の産業の発展と密接に関連しており、たまたま就職した企業が属している産業が今後40年でどのような盛衰を辿るかは、企業の盛衰と直結しており、学生の人生設計にとって極めて重要な役割を果たしていることになる。このような観点から、「情報と産業」に於ける情報は、産業の将来に影響を及ぼす知識と規定することにする。
では、具体的にどのような知識がそのような情報となるか?この講義では、このような情報を大きく3つに分けて指導する。第一に、マクロ的な分析であり、将来予測でもっとも正確だと言われるものは人口である。日本と世界の人口動態を分析し、その人口を維持するために必要となる食料・エネルギーの現状についてどのような制約があるかについて、データを参照しながら議論をしていく。更に、世界政治やAIの発展など経済環境の変化にも言及する。次に、学生が経済学部の学生であることから、経済学の10の原則について学ぶ。 最後に、具体的なケーススタディとして、貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書のデータを使いながら企業分析を行う。