入試制度の概要

このページの目的:福岡大学経済学部の入試制度がいろいろある理由

福岡大学の入試制度は多岐に渡りますが、それは制度ごとに優先される受験者像が異なるためです。例えば、学力を有する人物なのか、地道な努力をする人物なのか、はたまた経済学部でやりたいことがあって志願する人物なのかなどが受験者像として挙げられます。このページでは、それらの狙いをなるべく簡潔に説明することを目的としています。それがわかれば、無理の少ない受験形態を選べるかもしれません。
しかし、それぞれの受験制度の詳細、募集枠、必要書類は毎年変わってゆくことがありえますので、「福岡大学入試情報サイト」を確認してください。また、学部ごとに、入試制度は違っていますので、他学部も視野に入れながら経済学部の受験を考える場合は、やはり「福岡大学入試情報サイト」での確認が必要となります。

大ざっぱに言ってどんな入試制度があるの?

経済学部の入試制度はいろいろな分類が可能です。以下では、入試制度を特定の視点で分類し、受験者にあった制度がどれであるかの説明を試みます。

A 学力中心/地道な努力中心/協力性を伴うやる気重視

入試の制度によっては、学力面を基準として選抜するのか、これまでの実績もみて選抜するのか、さらには、高校での授業や宿題以外に、興味のある研究テーマを自ら見つけ、ほかの人たちと協力して、研究発表ならびにレポートを作成した経験を加味して選抜するのかなどが違っています。

以下、その順番で説明します。

    【系統別(社会科学系統)入試を含む一般選抜入試(前期日程、後期日程)】

    総合得点の順位で合否が決定するので、試験に強い人に向きます。なお、点数の配分は各々異なり、以下のようになっています;科目の詳細や試験時間は「福岡大学入試情報サイト」で再確認してください。

    • 前期日程: 英語100点、国語100点、選択科目(政治・経済、日本史、世界史、地理、数学、簿記・会計のいずれか1科目)100点
    • 系統別(社会科学系統): 英語 150点、国語100点、選択科目(政治・経済、日本史、世界史、地理、数学、簿記・会計のいずれか1科目)150点
    • 後期日程: 英語、国語、数学のうち2科目を選択してください; 配点は各100点
    【独立行政法人大学センターが実施する大学入学共通テスト(以下、共通テスト)を受験する一般選抜入試(前期日程・共通テスト併用型、共通テスト利用型(I期), 共通テスト利用型(II期))】

    一般選抜入試と同じで、試験に強い人に向いています。つまり、共通テストの試験結果などに基づき合否が決定されますが、おおざっぱに言うと、共通テストの成績の良かった科目を選んで評価されることが利点となります;ただし、科目の詳細は「福岡大学入試情報サイト」で再確認してください。

    • 前期日程・共通テスト併用型入試: 福岡大学の一般選抜入試(前期日程)の英語100点、国語100点に加えて、高得点的な共通テスト科目2つ(各100点)を加えて合否が決定されます。
    • 共通テスト利用型(I期)入試: 共通テストで4教科5科目を受験すれば志願が可能となります。経済学科は、英語200点、国語200点, 数学I・数学A200点, 数学、地理歴史・公民、理科から選択した高得点的な2科目200点(計800点)で評価されます。一方、産業経済学科は、英語200点, 数学I・数学A200点, 数学IIまたは数学II ・数学B200点、国語、地理歴史・公民、理科から選択した高得点的な2科目200点(計800点)で評価されます。
    • 共通テスト利用型(II期)入試: 共通テストで3教科3科目を受験すれば志願が可能となります。英語200点、国語200点、数学、地理歴史・公民、理科から選択した高得点的な1科目200点(計600点)で評価されます。
    【学校推薦型選抜入試(A方式)】

    高等学校長の推薦を必要とする公募型の入試制度ですが;高校での学業成績、人物および基礎学力などを見ながら、総合的に評価します。その条件・選考方法は、以下のとおりです。なお、詳細は「福岡大学入試情報サイト」で再確認してください。

    • 評定平均値が3.5以上の者
    • 出身の高等学校長が学業成績・人物ともに優秀と認めて推薦する者
    • 調査書などの提出書類を参考資料とした、複数の面接官による人物評価(20点)
    • 基礎学力テスト(英語50点、国語または数学50点)
    【総合型選抜入試】

    経済学部では、いわゆる「学力の三要素:①基礎的・基本的な知識・技能;②知識・技能を活用して、自ら課題を発見し、その解決に向けて探求し、成果等を表現するために必要な思考力・判断力・表現力等の能力;③主体性を持ち、多様な人々と協働しつつ学習する態度」を兼ね備えた、優秀な高校生を本人の自己推薦に基づいて募集します。なお、詳細は「福岡大学入試情報サイト」で再確認してください。

    • 一次選考: 自己推薦書、調査書および小論文に基づいて、総合的に評価します。なお、学科による条件・選考方法にその違いはありません。
    • 自己推薦書
    • 調査書
    • 小論文(字数は600字程度で、段階評価します)
    • 二次選考: 面接を行い、提出書類を含めて、総合的な評価に基づいて選考します。
    • 自己推薦書や調査書などを参考資料とした、複数の面接官による人物評価

B 国公立大学志望型/私立文系志望型

経済学部は文系に分類されるものの、数学を多用するため、理系型の勉強をした人を歓迎します。このため、受験科目数の多い国公立型の受験をする人向けの入試と、科目数の少ない私立文系志望型の入試があります。

詳細は「福岡大学入試情報サイト」で再確認してください。

    【国公立大学志望型】
    • 共通テスト利用型(I期)入試:共通テストで4教科5科目を受験します。
    【国公立大学と私立文系の志望中庸型】
    • 前期日程・共通テスト併用型入試: 共通テストで4教科5科目などを受験しますが、福岡大学の前期日程試験でも3教科3科目を受験します。共通テストの高得点の2科目の点数と前期日程試験の高得点の2科目の点数、計4科目の総点で選考されます。
    【私立文系志望型】
    • 共通テスト利用型(I期)入試:共通テストで4教科5科目を受験します。
    • 系統別(社会科学系統)入試: 福岡大学の系統別試験で3教科3科目を受験します。
    • 共通テスト利用型(II期)入試: 共通テストで3教科3科目を受験します。
    • 一般選抜(後期日程) 入試: 福岡大学の後期日程試験で2教科2科目を受験します。

C 経済学部にとにかく入りたい/どの学部でもよいから入りたい

福岡大学の学部・学科を複数志願し、どこかに入学して学問を極めたい場合は、いくつかの入試制度でそれを実現することが可能です。その際には、志願する学科が増えると受験料も増えますが、検定料は微妙に異なります。そのうえ、どうしても経済学部に入学したい場合は、複数の日程での受験や、複数の制度での受験が可能です。詳細は「福岡大学入試情報サイト」で再確認してください。

    【一般選抜(前期日程) 入試】

    受験日の異なる学科ならば、この入試制度のなかで最大5学科まで併願受験が可能です。なお、前期日程最終日には全学科の試験が行われますので、最終日までにもう既に受験した学科でも、最終日にもう一度受験が可能となります:つまり、試験日が異なりますので、同一学科を2回併願受験できるわけです。

    【系統別(社会科学系統)入試】

    1回の受験で、系統内の学科を最大10まで併願可能です。英語、国語、選択科目の3科目の総合得点で合否が決定されます; なお、各科目の得点ウェイトは併願した学科により異なるため、合否の基準も学科ごとに異なります。

    【前期日程・共通テスト併用型入試】

    一般選抜(前期日程) 入試および共通テストの結果で合否を判定しますが、一般選抜(前期日程) 入試での合否判定に加えて、共通テストでの高得点な2科目を加えた結果でも合否判定を行います(注:一般選抜(前期日程) 入試と前期日程・共通テスト併用型入試とで異なる学科への併願はできません)。つまり、一般選抜(前期日程) 入試で不合格となった受験生が、共通テスト併用型を用いることで、合格を勝ち取ることも決して少なくありませんでしたから、経済学部に合格したいと強く思われる受験生には、この前期日程・共通テスト併用型入試がお勧めです。

    【共通テスト利用型(I期、II期)入試】

    共通テスト利用型(I期)入試では、複数の学部学科の併願受験が可能ですし、共通テスト利用型(II期)入試でも、複数の学部学科を併願して受験可能です。なお、I期とII期の相違点は、出願の締め切り日が共通テストの前(I期)か後(II期)か、必要科目数が多い(I期)のか少ない(II期)のかにあると言えます。

    【一般選抜(後期日程) 入試】

    1学科のみの出願です。他学科との併願受験はできません。ほかの入試制度で自信がない場合、追加的に出願可能です。